サロメの乳母の話

読み終わりました。歴史上の主役たち*1の近くにいた名もない人々の証言集といった感じの作品。
自分としては「キリストの弟」がよかったなぁ。イエスは必ずしもマリアにとってよき息子ではなかったといった感じの話。クリスチャンの人なら多分いろいろと言いたいことがあると思うけど、歴史の狭間に埋もれた真実ってやつは想像することによってしか知りえないからねぇ。
個人的にはイエスはかなりファナティックな人だったという印象が強いので、親とか親類とかはかなり心配だったと思います。人として正しかったかどうかは別として。
全体的には塩野女史の遊び心あふれる小品集といった印象でした。

*1:オデュッセウスが歴史上の人物なのかは微妙だと思うけど